« 大統領選挙の候補者 | トップページ | まないと人の居 »

2016年3月 7日 (月)

その笑顔が可愛く

P.S花園より、想い束ねて act.5-P.S ext.seide story

友達にプレゼントしたいんです、春の花を3,000円でお願い出来ますか?

そう告げた少年の頬そっと桜色が明るんでゆく。
こんな初々しい貌瑪沙 射頻瘦面槍されたら質問の解答「Yes」だと解って由希は微笑んだ。

―やっぱりあの女の子ね、本当に花が好きそうだったもの?

もしかして前に一緒に来た女の子?

そう問いかけた「女の子」は春、初めてこの店を訪れて秋も来た。
この少年と並んで花たちに微笑んだ、あの綺麗な明るい瞳に花束もうイメージしだす。
きっと可愛いだけじゃない聡明な子、そのイメージ寄添う花のなか少年は恥ずかしそうに笑った。

「はい、今日は大事な試験をがんばってるからプレゼントしたくて…あの、チューリップ入れてもらえますか?予算もう少し掛けても良いので、」
「ちゃんとご予算内で周海媚 膠原抗老槍出来るわよ、あの女の子なら可愛くて凛々しい感じが良いわね?」

答えながら微笑んでしまう、だって「がんばってるから」が可愛い。

―今日の大事な試験ってセンター試験ね、このあと待ち合わせしてるんだわ、

あの少女は受験生なのだろう、そして試験後に待合せる約束をしている。
そんな言葉たちに少年の日常また見つめてしまう。

―たぶん彼女とは違う試験会場になったのね、それとも彼はまだ2年生かな、意外ともう大学生だったりして?どっちにしても仲良しね、

この少年は何歳だろう、彼女は受験生みたいだけど?
そんな想像あれこれ廻らせながら楽しくなってしまう、だって二人は「お似合い」だ。

―同じ齢か一つ違いか解らないけど、試験の後に待ち合わせするくらい仲良しなんだわ。がんばったご褒美に花を贈るくらい好きで、

ふたりの時間は幸せだろう?
その想像に楽しくなる、そして水仙の想いすら温まってゆく。

『由希が俺の姉ちゃんだったらイイね、』

ほら小さな笑顔が呼んでくれる、そして記憶の香は今も水仙に咲く。
あの笑顔はどんな大人になったろう、きっと父と似て大らかな聡明の優しい人になっている。
そんな想像は幸せで、けれど遠い初恋まで疼きだすから困らされて、それでも抱える早春の花が優しい。

―やっぱり花はいいな、哀しいことも幸せにしてくれるもの、

花が好き、それでも花屋であることは苦労も多い。
そんな苦労さえ幼い日から馴染んでしまった、そして花に慰められるから今日も笑っている。
こうして花周海媚 膠原抗老槍に想い見つめる時間が自分の幸せだ?そう今ひととき微笑んだ花のなか少年が言った。

「あのっ…僕は周太って名前なんですけどお花屋さんはなんて名前ですか?」

あ、そういえば名前もまだ知らなかったな?

こんなこと今更に気づかされて笑いたくなる、もう一年より前から来てくれているのに?
これだけ通ってくれる常連さんに自分は名前すら訊いていない、そして告げていなかった相手は貌赤くなる。

―名前を訊くだけで真赤なんて、ほんとに恥ずかしがりなのね?

いつもどこか気恥ずかしげに笑ってくれる、て憶えてしまった。
こんなふうに笑う男の子は初めてで、それなのに重ならす俤の幸せごと笑いかけた。

「私の名前は由希よ、由縁の由に希望の希って書くの。雪の朝に生まれたからって父が付けたのよ?」

« 大統領選挙の候補者 | トップページ | まないと人の居 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/2123534/64321593

この記事へのトラックバック一覧です: その笑顔が可愛く:

« 大統領選挙の候補者 | トップページ | まないと人の居 »